ゴースト暗算みたいなものを練習してみた

先日の記事 で「ゴースト暗算」の凄さが分からないということを書きましたが、その後 Emacs を使って練習してみました。以下に結果をまとめます。

注意点

  • 私個人の感想です。誹謗のつもりも宣伝のつもりもありません。
  • 私は件の本を読んだ事がないので、頓珍漢なことを書いている可能性が高いです。手法自体は、こちらのまとめ を読んで、私が勝手に推測したものです。さらに、自分用にアレンジもしています。
  • 私は暗算が得意ではなく、(小学校の授業以外での) 珠算の経験もありません。
  • のべ 1 〜 2 時間の練習をしました。

2 桁の数字同士の乗算の練習結果

問題を見ながら 問題を見ずに
(大体) 筆算のように暗算 25 〜 40 秒、遅いと 1 分以上 1 分以上、あるいは途中で問題を忘れてしまう
ゴースト暗算もどき 10 〜 15 秒、遅くても 20 秒以内 20 〜 40 秒、遅くても 60 秒以内
筆算 10 秒前後 -

上の表の通り、効果は確かにありました。「筆算より遅い暗算に意味があるか?」という意見もあるかもしれませんが、聞く限り筆算より速いことを売りにした手法でもないようですし、そこは問題ではないと思います。また、筆算は「書く」時間を一定以下に縮めるのが非常に難しいので、ゴースト暗算もどきをさらに練習すれば、安定して筆算以上のスピードで答えを出せるようになるだろうと思います。

筆算の暗算に比べてゴースト暗算もどきが有利なのは、計算途中に覚えておかなければならない数字が少ない点です。大体 3 個 (瞬間的には 4 個) 覚えておけばいいです。問題を見ずに計算する場合も、7 個から 8 個の数字を覚えておけばいいので、私の頭でもギリギリやれます。

日常生活において 2 桁の乗算が速くできて嬉しいことはそれほど無さそうですが、子供が計算に対して苦手意識を持ちにくくなるとか、そういう効果は期待できるのかもしれませんね。

ちなみにこれ、継続して練習しないとすぐに錆び付きそうです。

ゴースト暗算もどきについて

先に書いた通り、私は本を読んだ訳ではないのでオリジナルのゴースト暗算の詳細も実は分かっていないのですが、この図 の内容そのままではなく、自分の頭 (たくさんの数字を覚えておけない) に合わせてアレンジしています。

下表は、AB と CD という 2 桁の数字同士を乗算した場合の思考の流れです。

計算位置 計算する事 覚える事 補足
1 AB x CD
AB x CD
-
A x C = EF
B x C = GH
(EF + G) x 10 + H = IJH
IJH お魚プレート計算。
2 AB x CD
-
B x D = K?
IJH + K = LMN
LMN B x D の 1 の位は覚え (られ) ない。
3 AB x CD
-
A x D = OP
LMN + OP = QRS
QRS 繰り上がりで頭が混乱する時は
LMN + (O * 10) + P
という風に 2 回に分ける事もある。
4 AB x CD
-
B x D = ?T
QRS * 10 + T = QRST
手順 2 で覚えなかった 1 の位を最後に計算。
QRST が答え。

具体的に、64 x 72 を当てはめてみます。

計算位置 計算する事 覚える事
1 64 x 72
64 x 72
-
6 x 7 = 42
4 x 7 = 28
(42 + 2) x 10 + 8 = 448
448
2 64 x 72
-
4 x 2 = 0?
448 + 0 = 448
448
3 64 x 72
-
6 x 2 = 12
448 + 12 = 460
460
4 64 x 72
-
4 x 2 = ?8
460 * 10 + 8 = 4608

正直、人に薦めるほどのものではないですが、一部で批判されている程悪い (意味が無い) ものでもないと私は思います。興味のある方は、一度 Emacs で練習してみてくださいませ。